福島県石川町の笑顔で心豊かな人生のお手伝い
介護、生前整理、整理収納、防災ライフナビゲーター
住まいのトータルサポートKOKUYA代表
介護インストラクター&生前整理診断士
伊東眞理子です
老犬とのお別れの準備【愛犬リーチの介護実体験】少しずつの変化を見逃さない
〜静かに寄り添った最期の日々〜
愛犬リーチが15歳を迎えたころから、少しずつ身体の変化が現れ始めました。
同じように食べていたはずなのに体重が減っていき、痩せていく姿を見るのはとても切ないものでした。
食べたものを嘔吐してしまうことも増え、点滴に通う日が多くなりました。
病院へ行く回数は、月に数回から週に数回へと増えていきます。
足の甲にはタコができて、徐々に悪化していきました。
ズリズリ歩行も多くなってきました。
それでも、自分の力で前へ進もうとするリーチの姿に、私は何度も励まされました。
後ろ足を引きずりながら、それでも一歩一歩前に進もうとする姿が、今でも心に残っています。
以前より寝ている時間が長くなり、入院をすることもありました。
ある日、獣医さんからこう言われました。
「そろそろ覚悟をしておいたほうがいいかもしれません」
けれど私は、「今日も目を開けてくれた」
それだけで十分、感謝の気持ちで胸がいっぱいでした。
介護の日々は、少しずつ“終わり”に向かっていることを感じる時間。
寂しさと、穏やかさが入り混じったような、やさしい時間でもありました。
リーチはずっと、私のそばにいてくれました。
たとえ身体が弱っても、私の心をしっかりと支えてくれていたのです。
「ありがとう」
「大丈夫だよ」
そんな言葉をそっとかけながら、ただ静かに寄り添い、
お互いの心を少しずつ整えていく時間になりました。
✅足腰が弱くなってきた
✅食べる量が減ってきた
✅寝ている時間が長くなった
✅飼い主のそばから離れなくなってきた
✅目が見えづらくなってきた など
老化や病気の進行は、ある日突然ではなく、ゆっくりと進んでいきます
その中で、飼い主としてできることは、“変化を受け止めること”と“心の準備をすること”
これから起きてくることと対応方法
①歩行がゆっくりになる
②嘔吐・下痢・食欲不振など、体調の変化が増える
③1日の多くを寝て過ごすようになる
④飼い主のそばから離れたがらなくなる
歩行サポート(移動ケア)
カートでの散歩:外の空気・匂いは良い刺激。歩ける距離だけ下ろし、あとはカートで移動
サポートハーネス:後肢を支えながら短距離歩行を促す。筋力維持と気分転換に
滑り止め対策:マット、カーペットタイル、靴下型グリップ
足裏ケア:タコ・傷の早期発見。クッション包帯で保護
日常の体調変化に備える
・嘔吐・下痢・食欲低下が続く場合は早期受診
・点滴通院が増える時期はスケジュール表をつくると管理が楽
・体重・食事量・尿量・排便・投薬記録をノート化(家族共有用)
食事ケア
食べることは “生きる力” に直結します。弱ってきた時期こそ、負担を減らし「食べやすさ」を第一に。
① やわらかめにする :ドライドッグフードはお湯でふやかす
(10〜15分目安/ふやけ具合で調整)
②噛む力が弱い場合:ペースト状・ミキサー食も検討
③栄養を考える: 消化の良い素材をプラス(獣医指示や持病に合わせ調整)
さつまいも(柔らかく蒸す/少量ずつ)
ささみ(茹でて細かく裂く・脂肪少なめ)
茹で野菜のみじん切り(かぼちゃ・人参・キャベツ等、塩なし)
④ 器・姿勢の工夫 :首や腰に負担をかけない高さに
(スタンド付きボウル、タオルで高さ調整)
すべり止めマット下敷きで器を安定。
食後しばらく上体を少し起こして逆流予防。
※分量・持病食制限がある場合は必ず主治医へ確認を取るようにしましょう
休息環境・ベッドの工夫
動ける時間が減るほど「寝床の質」が生活の質に直結します
*低反発/高反発マットの組み合わせ(体圧分散+立ち上がり補助)
*体位変換しやすい薄めパッドを上に重ねると介助しやすい
*家具まわりにクッションやタオルロールで頭打ち防止
*床ずれ(褥瘡)予防クッション(肘・かかと・腰骨など突出部位に)
*防水シーツ+吸水パッドで清潔を維持
*季節に合わせて保温/通気素材を切り替える
シニア・介護用ベット例
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介護は “一人で抱えない” が鉄則
家族サポートの分担:係を決める(ご飯・散歩・排泄・通院等)
獣医さんと共有
- 食事量/水分量の変化
- 体重推移(週1〜)
- 排泄状態(色・回数・硬さ)
- 痛み・鳴き・呼吸の変化
- 寝返りができるか、褥瘡の兆候
※共有用に「介護記録シート」や「通院持参ノート」を作っておくとスムーズです
つらいテーマですが、前もって準備しておくことで、慌てず落ち着いて送り出せます。愛犬の尊厳を守るための“やさしい備え”です。
事前に検討しておくもの
①棺(ペット用・手作りボックス):体長+余裕5〜10cm目安
棺例
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お気に入りの毛布やおもちゃを入れられるサイズを選びましょう
②骨壺:体重から容量目安を選ぶ
骨壺&骨壺カバー例
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③遺影用写真:元気な頃の笑顔写真を選んでおく。複数候補があると安心。
④思い出アイテム:首輪、リード、ふだんの器、タオル、毛を少し残す…など
⑤連絡先リスト:火葬・葬儀業者、動物病院、家族連絡網
準備を始めるタイミングのヒント
「もしもの話をすると悲しい」—そのお気持ちは自然です。
ただ、愛犬が比較的落ち着いている時期に、軽く確認だけしておくと、いざという時に“看取りの時間”に集中できます。
心を整えるためにできる小さな習慣
✿1日の終わりに「今日できたこと」を1行メモ
✿愛犬に触れながら「ありがとうタイム」を30秒
✿写真を1枚撮って「今日の笑顔フォルダ」に保存
✿辛い日は無理に頑張らず、休むことも“介護の仕事”と考える
最後に
お別れの準備は「悲しみの準備」だけではありません。
それは、長く一緒に過ごしてくれた命への「感謝を形にする」時間でもあります。
愛犬は、あなたがそばにいてくれることを、きっと感じています。
どうか、「ありがとう」と伝え続けてください。
そしてあなた自身も、十分に休み、支えてくれる人たちの助けを受け取ってください。
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