『心がほどける介護日記』第4話~言葉の使い方で笑顔が増える~

福島県石川町の笑顔で心豊かな人生のお手伝い

介護、生前整理、整理収納、防災のライフナビゲーター

住まいのトータルサポートKOKUYA代表

伊東眞理子です

『心がほどける介護日記』第4話
 ~言葉の使い方で笑顔が増える~

言葉の使い方で笑顔が増える

介護をしていると、どうしても気持ちに余裕がなくなる瞬間があります。
疲れていたり、焦っていたり――
そんな時ほど、言葉が少し強く出てしまうものです。

私も母を介護していた頃、よく言われました。
「いい方が怒っているように聞こえるよ」と。

自分ではそんなつもりはなくても、
言葉のトーンや語尾の強さで、相手の受け取り方が全然違ってしまうんですね。

母のひと言にハッとした

母にはよく注意されました。

「一生懸命面倒を見てくれても、言い方ひとつで台無しになってしまうわよ。」

その言葉に、何度もハッとさせられました。

母は私の頑張りをわかってくれていたと思います。
だからこそ、私の心を少し軽くするために、やさしく注意してくれていたのだと思います。

反省の介護――まさにそんな日々でした。

でもそのおかげで、
「どう言えば母が安心するか」「どんな言葉が母の笑顔を引き出すか」を少しずつ考えるようになりました。

言葉を変えると、空気が変わる

たとえば――
「早くして!」を「ゆっくりでいいわよ」に変えるだけで、
母の表情がふっとやわらかくなる。

「もうダメじゃない!」を「大丈夫、できてるよ」に変えるだけで、安心したように笑ってくれる。

そんな小さな変化が、介護の時間を優しくしてくれました。

言葉の選び方は“心の整え方”

言葉を変えると、
相手だけでなく自分の心も穏やかになります。

「ありがとう」
「助かるわ」
「うれしいね」

そんな言葉を口にすると、
介護の空気がふんわりとあたたかくなるのです。

母がよく言っていた
「言葉は心の鏡」という言葉の意味が、今になってよくわかります。

笑顔で伝えるということ

母は、私が少し強い言い方をしても、最後にはにっこり笑って「でも、ありがとね」と言ってくれました。

その笑顔が、私の反省をやさしく包んでくれました。
今思えば、あの笑顔が私を育ててくれていたのだと思います。

あとがき

介護は、言葉ひとつで雰囲気が変わります。
“何を言うか”より、“どう伝えるか”
そこに心を添えるだけで、笑顔が増える。

母の介護を通して学んだのは、
「言葉には、人を癒す力がある」ということでした。

最終回第5話は
~愛情は形を変えても生き続ける~
を、お話しさせていただきます

最後までお読みいただきありがとうございました

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